マスコミの助産師に対する評価は・・・
『クローズアップ2006:横浜・違法内診摘発 助産師の力、生かされず』
毎日新聞の記事です。
わたしがDrだからこうこう思うだけなんでしょうか?どうしてマスコミは産科医にはこんなにも冷たくて、助産師にはこんなにも好意的なんでしょう。以前紹介した栃木の助産院の事件との扱いの差は?
日本の妊婦、新生児の死亡率は世界でもトップクラスです。アメリカなんかよりはかなり少ない金額で安全なお産が行われているのです。なぜこれほどの医療を提供している産科医がこんな扱いを受けなければいけないのか。産科医がどんどん減ってしまって、助産師の力が存分に生かされ赤ちゃんが助産院でたくさん生まれるようになった時に、日本の妊婦、新生児の死亡率はどうなっているでしょうか。
上記の記事で ◇医師のいない産院--横浜・金沢区 があたかも事件の産婦人科に対比する理想像であるかのように紹介されています。わたしは以前の記事のコメントで「現状のままの助産院に存在意義はない」と書きました。この現状のままという部分が説明不足であったと思うので、補足しておきます。
助産師が扱えるのは正常分娩に限り、異常がある場合は医師の診療を求めることが保健師助産師看護師法で規定されている。これが一番難しいところです。正常の分娩で医療を必要としないと言う判断が適切に行われるのか。わたしたち小児科医の外来もそうなのですが、外来を受診する大半の子はかぜであって極端な言い方をすれば放って置いてもよくなる医療を必要としない病気の子です。その中で医療を必要とする病気の子をきっちりとピックアップする事が小児科外来でもっとも必要とされる技術です。分娩も同じ事が言えます。正常のお産は誰かの手助けがなくても赤ちゃんは自然に生まれてくるんです。手助けが必要ないお産なのか、必要なお産なのか、これを判断する技術がもっとも大事な点だと思います。この部分がしっかりとしたシステムでなされるのであれば、例えば院内助産所のような形での助産師活用はこれからの産科医不足の時代に必要と考えています。
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神奈川県の堀病院の件は多くの続報が出ている様です。 問われる「日本一」:堀病院・ [続きを読む]
受信: 2006年8月29日 (火) 20時58分

コメント
こんばんは
はじめまして
「いなか小児科医」のbefuと申します。
堀病院の件については、いろいろな方がいろいろな見方を示しています。医師のブロガーでさえも評価がわかれているところですが...少なくとも、私は管理人さんに近い感触を持っていると感じています。
マスコミの「誤った」とまではいえないかもしれませんが、深い洞察に欠けたと感じるような報道の仕方でどれだけの産科医が傷ついているでしょうか?辛い状況です。
関連する記事をトラックバックさせていただきました。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
投稿 befu | 2006年8月29日 (火) 21時08分
befuさん、訪問ありがとうございます。
「いなか小児科医」は以前から読ませてもらってましたので、こちらからは面識ありです。
昨日の毎日新聞に10年以上前に堀病院でのお産で娘さんを亡くされた方の記事が掲載されていましたね。啞然としてしまいました。あたかも病院の杜撰さの犠牲者であるかのような印象を与える記事を掲載する事の影響の大きさに、記者たちは気付く事ができないのでしょうか。
あれではテレビのワイドショーと同レベルですね。
投稿 管理人 | 2006年8月30日 (水) 17時50分