自殺報道のモラル
ここ最近は連日自殺の報道でいっぱいです。新たな自殺のニュースを聞いても、頭を下げている校長や教育委員長を見ても気分は暗くなるばかりです。
かつて練炭による集団自殺が相次いだ時にもそうだったように、自殺は連鎖することが知られています。
それについてWHO(世界保健機関)が「自殺を予防する自殺事例報道のあり方について」(1999年)という勧告を出しているようです 。これについてわたし自身最近知ったばかりですが、昨夜のTBS NEWS23で筑紫哲也氏が多事争論の中で話題にしていました。途中からだったので詳しい内容はわかりませんでしたが・・・。
以下、NPO自殺対策支援センターのHPから引用します。
1)やるべきこと
・自殺の代わり(alternative)を強調する。
・ヘルプラインや地域の支援機関を紹介する。
・自殺が未遂に終わった場合の身体的ダメージ(脳障害、麻痺等)について記述する。
2)避けるべきこと
・写真や遺書を公表しない。
・使用された自殺手段の詳細を報道しない。
・自殺の理由を単純化して報道しない。
・自殺の美化やセンセーショナルな報道を避ける。
・宗教的、文化的固定観念を用いて報道しない。
○日本における自殺報道の現状
・個々の自殺の手段を詳細に報じる傾向
例:X-Japanヒデ氏の自殺報道、ネット自殺報道、練炭自殺についての報道
→新しい自殺手段が入手可能であることを大々的に宣伝してないか?
→模倣自殺(ウェルテル効果)
・自殺を考慮中の人が読者に多数いることを前提とした報道がなされていない。
→そのような人々をサポートするメッセージ等がセットで紹介されていない。
(例:相談機関連絡先)
最近の報道について、自殺対策支援センターから緊急のメッセージが出ています。
報道に携わっている関係者がこのWHOの勧告を知らないことはないでしょうし、知らないことも許されないでしょう。報道各社は知っていてそれを無視し、視聴者を引き付ける報道を行っているんですね。いじめ自殺を止められなかった教育関係者に対して罵声を浴びせる記者たち、それを電波に載せている局員たちは、報道が自殺を誘発している可能性が高いことについてどう考えているのでしょう。
いじめは子ども社会だけのものではなくなっていますが、いじめをする人間、保身のために事実を握り潰そうとする教育関係者、視聴率のためなら自殺者を増やすことも厭わないマスコミ、どれにも胸が悪くなります。
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コメント
こんにちは
報道のあり方については、「ホントにこれでいいのか?」と思うことが多々あります。マスコミには、読者受けするだけの記事ではなく、真実を追究し、そして、社会に資する報道をおねがいしたいものです。
表面だけの情報で、相手を「これでもか」と叩く姿勢には辟易しています。明らかに世論をミスリードする内容については、評価し裁断する機構が必要とも考えます。
でも、そんなことは「表現の自由」に妨げられてできないものでしょうが...
投稿 いなか | 2006年11月 3日 (金) 14時50分
こんにちは。
インターネットの時代、速報性は新聞には求められていないでしょう。時間がかかっても事件を多方面からきちんと検証し、正しい報道をすることが重要だと思いますが。
マスコミはいじめる相手を常に探しているように見えてしまいますね。
毎日新聞は過去の記事を外部の識者に評価してもらう特集を定期的に紙面に載せていますね。でも、松本サリン事件がそうだったように、一度報道されてしまったものは間違いであっても大きな影響を残します。また彼らも自分を守ることには熱心ですから・・・。
投稿 管理人 | 2006年11月 4日 (土) 11時17分
やはりルールがあったのですね。これじゃ自殺を誘導しちまうよと思くことが多々ありました。勉強になりました。
投稿 クーデルムーデル | 2006年11月 4日 (土) 13時55分
>クーデルムーデルさん
理性ある報道を期待したいものですね。
投稿 管理人 | 2006年11月 5日 (日) 10時25分