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2007年2月 5日 (月)

北海道新聞社説(2月4日分)

地元北海道新聞には連日のように医師引き揚げが報道されています。地方の中核的な都市の病院から医師あるいは診療科ごとの引き揚げが大方の予想通りに進んでいるようです。他の地方から学ぶならば、医師数が減少した病院は残されたDrに、診療科ごと撤退があった町では残された病院に負担が押し寄せ、今年はドミノ倒しが始まるかもしれません。

そんな中で昨日の北海道新聞社説を見てさすがに驚きました。すでに「伊関友伸のブログ」などでも取り上げられ、意見が寄せられています。

『医師引き揚げ*地方の患者を誰が診る』

地方自治体病院からの医師引き揚げの理由は、二年間の臨床研修が義務づけられた結果、大学病院から派遣できる医師の数が不足したことによる。この研修制度を作った国に地域の医師確保の責任があると断じています。

そして、「厚生労働省は研修後の医師の追跡調査を急ぎ、若い医師が医局に定着しない原因を多角的に分析すべきだ」と論じています。あれっ、医局を悪者として徹底的に叩くキャンペーンをやってたのは北海道新聞でしたね。いつから医局に人を集めろという考えに変わったんでしょうか?確かに1年ちょっと前に北海道新聞から取材の電話が来た時、医局が医師派遣に一定の役割を果たしていたのは理解しているみたいな事を言ってましたけど。

さらに以下の対策を提案しています。

地域医療に理解ある医師を育てるため、自治体病院での臨床体験を研修で必須とすることも検討してほしい。

実効性が期待できるのは、医師になる人には、一定の期間、地方の病院での勤務を国が義務づけることだ。

強制力を持たせなければ、抜本的な解決は図れないかもしれない。

感想ですが、新聞社ってその時々で無責任な事を言ってれば済む、暢気なもんだな~と思います。地方の自治体病院では研修医を指導する立場の中堅どころは疲れきっています。指導する時間もないでしょうし、そんな疲れた中堅医師を見て研修医はどう思うでしょう。もちろん手助けしたいと考える熱意溢れる研修医もいるでしょうが、多数派ではないですね、きっと。そして、強制的に地方に医師を送れ・・・とは。徴兵制じゃあるまいし、国にそんな事が可能なわけないでしょう。強制する代わりに労働基準法遵守の約束でも提案してくれるんですか?研修中で独り立ちできない医師が地方に行っても困るでしょうし。そこで研修医が事故を起こしたらどうするんです?今度は医療過誤と叩いて辞めさせるつもりですか。

もう地方は身の丈にあった医療を住民が受け入れるしかないでしょう。なぜ地方に医師が行きたがらないのか、そこをまず考えなくては。医師にだけ負担を求める考えは誤っていませんか?

おまけ(ちょこっと追加掲載)

北海道新聞よりもっとローカルな新聞を見て、目がテンです。1面に医師引き揚げのことが・・・臨床研修制度により研修医は自由に研修病院を選べるようになった。「医は仁術」ではなくなり「医は算術」となったために、研修医は条件のよい都会に集まった。そのために大学が医師不足となりその煽りがここまで来たと・・・。まあよくもこんな事書いたもんですね。抗議しようかな。

研修医の給料は都会に行くほど安い傾向があります(研修医に限らない傾向ですが)。北海道の研修医は恐らく日本一高給ですし、下手すると都会の自治体病院の若い正職員より高いかも。明らかに間違った記事です。新聞社の記者がこんな偏見で記事を書いているのは許せませんね。

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