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2007年5月29日 (火)

みんな元気かな

「小児がんと生きること」をホームページとしてスタートしたのは確か1998年だったかと思います。もうずいぶんになりますね。

これまでに本当にたくさんの方からメールをいただきました。PCのクラッシュのために失ってしまったメールもありますが、多くのメールは保存されています。時々読み返すことがあるんですが、気になるのはみんな元気にしているんだろうかと言う事です。ほとんどの方とは1~数回程度のやり取りですから、読み返していると心配になってしまいます。こちらからメールで消息をたずねるのも気が引けてしまいますし・・・。

メールをいただく過半数は小児がんの子を持つご両親からです。診断されてまもない頃、情報を集めているうちにわたしのHPにたどり着いた方が多いでしょうか。時にしばらくして退院の報告をもらったりすると、本当にうれしいものです。白血病を乗り越えたお子さんが医学部に入学したなんていう報告もありましたね。

ネットの中のつながりなんてと思う方もいるでしょうが、きっといくらかの方たちの力にはなれたんじゃないかなと思っています。

HPをはじめてそれほど経たない頃に成人発症の悪性リンパ腫の患者さんからメールをもらったことがありました。メールのやり取りをしていると、あれっ高校の同級生!!なんてこともありました。元気にしてますか?○○さん。
ネットの世界って広いのか狭いのかわからないこともありますね。

なんだか催促してるようですが、みなさんからのメール待ってます。

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2007年5月24日 (木)

敬老の気持ち

新聞の投書欄に電車の中で席を譲らない日本人についての意見が載っていました。
最近はしばらくぶりに地下鉄通勤をしていますが、朝、夕とも通勤ラッシュの時間帯であるせいか、老人や小さい子を連れたお母さんなんかはあまり見かけません。そもそもほとんど立っているので席を譲る場面もないわけですが。立っているのがつらそうな人が目の前にいれば譲ろうとは思っていますが、その機会がありません。

投書にはドイツで老人が座っている子の手を引いて立たせ、座った場面を見たと書いてありました。
これで思い出したことがあります。
がん治療をしていた頃、毎週木曜日は抗がん剤を注射しにいく日でした。中学校を早退してバスに乗って病院に通っていました。母は先に受付に行っていて行きはいつも一人です。ある時、後から乗ってきた老人に立つように言われたことがありました。
その時の何とも言えない惨めで悔しくてやりきれない気持ちを思い出しました。

当時、屈折していたんだなとは思いますが、今でもその影響か・・・敬老?長く生きているだけで敬われる理由になるの?と思ってしまいます。すでに書いたように立っているのがつらそうな人なら年齢に関係なく席は譲るでしょうが、敬う気持ちは別でしょうか。あ~今も屈折したままかもしれませんね。

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2007年5月16日 (水)

解剖実習の思い出と人体の不思議展

先月から地下鉄で通勤しています。地下鉄で吊革につかまっていると広告が目に入ってきます。最近よく目にするのがファイターズとコンサドーレのポスターです。試合の日程を見て、どの試合見に行こうかなーなんてぼーっと考えていたりします。そしてどうしても目につくのが、「人体の不思議展」の広告です。ずいぶん盛況のようですね、新聞には5万人めの入場者に記念品が・・・なんて記事も、○大医学部2年って後輩じゃないか・・・。家で4年生の長男くんに聞いてみたら案の定行きたいって言ってました。

この人体の不思議展、何年か前のも含めて行ったことはありません。伝え聞くところによると、本物の人体標本が展示されているんですね。中国人の死体を中国で処理したものとか・・・。
見に行ったことのないものの印象ですが、見世物的な感じがして違和感が大きいです。

わたしたち医師は学生時代に解剖実習をやっています。学部に上がり最初に習うのが解剖学ですが、確かある程度授業が進んだところで献体された遺体を使っての解剖実習となります。医師になる勉強をスタートする導入部として非常に大きな意味を持つ実習だったと個人的には思っています。なかなか表現が難しいですが、これから医師としてずっと扱うのは生身の体なんだと言うことと、死を意識させられると言いますか。

翻ってこの人体の不思議展・・・実際に足を運んだ人の印象はどうなんでしょう?標本として遺体を提供した人の尊厳は守られているんでしょうか?ただの興味の対象、見世物になっている、金儲けの道具になっているのではないんでしょうか?

どうも違和感を拭い去ることができず、見に行く気になれません。

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2007年5月 9日 (水)

恩師との再会

昨日は近郊の町に出張で外来をやってきました。
その病院のDrは秘かに(?)わたしが恩師として尊敬する方です。長く病気を患い去年やっと小児科医として復帰されました。

わたしが医師免許をもらって最初に指導を受けたDrです。それこそ医師としてのイロハからたくさんの事を教わりました。小児科医になって2か月ちょっと金魚のフンのようについて回りました。重患が救急に来た時には先輩が救急部の処置台に寝て、わたしが患者のそばで寝ずの番をしたり。合宿のような大学病院研修医時代を思い出します。

わたしがその先輩のどこがそんなに好きかと言うと、何と言っても子どもに対するやさしい視線、やさしい言葉です。しばらくぶりにお会いして、本当に懐かしくうれしい気持ちで話を聞いていました。病院のそばの駅にはきれいな桜が満開でした。桜を眺めながら汽車が来るのを待っていて、目頭が熱くなってしまいました。

小児科医になった時の初心を思い出してがんばらなくちゃ。

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2007年5月 7日 (月)

5月6日の毎日新聞社説

社説:在宅医療 往診する開業医を増やそう

昨日の毎日新聞の社説です。驚いたと言うか何と言うか・・・。

こんな言葉使っちゃいけないんでしょうけど、頭おかしくなったんでしょうか、毎日新聞・・・。

毎日新聞の小児がんに関してのキャンペーンに賛同してずっと毎日新聞を購読してきましたが、とうとう購読を止めました。

勤務医の過重労働が叫ばれる中、今度は開業医に24時間365日働けという訳ですか・・・。まるで9~5時勤務がいけないような言い方です。1日8時間の労働って勤労者の権利じゃなかったんでしょうか。開業医は事業主ですから、いくら働いても法的には問題ないのかもしれません。この社説には出てこない表現ですが、9~5時のビル診の開業医をサラリーマン医師と呼んで悪者扱いするのはどうなんでしょうね。一般に開業医は勤務医より高齢でしょう。30~40代なんて多くないはずです。夜中に往診して翌朝普通に外来できますか?

「勤務医や看護師は過重労働から解放され、医療ミスも減る。小児科や産科の医師不足も解消されそうだ。こんな良いことばかり思い描いてしまう。」って書いてますが、高齢の開業医が過重労働したらもっと医療ミス増えるでしょう、どう考えたって。これまでの救急医療は20代の若い医師が多くを担ってきたんです。また、仮に24時間対応の子どもも診てくれる開業医が増えれば、小児科医は楽になるでしょう。でも、この方法で産科の医師不足はどうしたら解消されるのか謎ですね。まさか総合医が自宅分娩の介助ですか?この社説書いた人の頭の中にはお花畑があるのかしら。すいません、今日は下品な言い方ばかりで・・・。

なんでも診られる「総合医」は現実のものになるでしょうか?欧米の多くのシステムは患者が自発的にかかりつけ医を受診するのではなく、それを強制して成り立っています。社説のように患者の意識改革だけではまさに「絵に描いた餅」です。また、何でも診られる医師を養成することは可能なんでしょうか。高度化する一方の現代医療は自分の専門分野ですら、勉強を怠ればすぐに取り残されてしまいます。15年小児科医をやっている自分も、いまだに子どもを相手にしていてすら怖い事がたくさんあります。病気が悪いのに医師が責任を取らされるこの時代に総合医を目指す医師はどれだけいるんでしょう。今の時代に総合医を目指すには「鈍感力」が必要なんじゃないでしょうか?わたしにはとてもできることではありません。地域でがんばっている尊敬するDrは確かにいるのですが、そんなスーパーマンは全国に配置できるほど多くはいないのです。普通のDrだけで成り立つシステムでなければうまくいくはずがありません。

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2007年5月 6日 (日)

ゴールデンウイーク終了

本日ゴールデンウイーク最終日ですが、自分のお休みはきのうで終わりでした。4月28日から5月6日まで普通の週休二日勤務なら7日休み、中には1、2日も休んでずっと連休なんて人もいるでしょう。逆に連休が稼ぎ時で休みなしという職業もあるでしょうね。
今年のゴールデンウイークは前半3連休のうち2日出張、後半4連休の最後が当直でなんと4日も休めました!

前半の出張は車で2時間ほどの病院で、病棟&救急外来の仕事でした。さほど大きくない町で唯一(?)の総合病院です。病棟は空き空きでしたが、救急外来はたいへんな混雑っぷりでした。ナースに聞いてみると、混んでいる方だとのことでしたけど・・・。その中に交通事故の患者さんが搬送されてきて、多くのDrが呼び出され処置に当たります。待合室では何時間待たせるんだとナースを叱りつける声が聞こえます。わたしはと言うと、子どもは多くないが手伝ってもらえないかとコールがあり、お手伝いとなりました。ひと段落ついたところでナースと話をしてみると、この地域には救急の輪番はなく365日24時間ここが当番とのことでした。しかも受診は症状の軽重、カルテの有無などには関係なくいつでも可となっています。夜10時まで処方もできるのでその時間までは混むようです。休日の日直や小児科は大学からの出張医が来ているので、なんとか成り立っているんでしょうね。3月までいた地域とは状況が大きく異なり、ここはコンビニ救急が健在です。同じ北海道でもこんなに事情が違うのかと、驚きを感じてしまいました。道央圏で大学からの日帰り出張が可能な地域ではまだまだ医療崩壊は進んでいないんですね。ネットの医師の間にも温度差がありますけど、地域によっては医療崩壊を実感できない所もあるんでしょう。

ほぼ同じ人口の根室市の惨状と比較するとなんという差でしょうか。

新生児専門医が複数いるところは精神的に楽です。出かけてもケータイがいつ鳴るかビクビクしたり、圏外にならないか心配したり、温泉につかっても出てきたらすぐにケータイを確認・・・こんな日々から解放されてみて、地方ではたくさん背負って働いていたんだなあとしみじみ思いました。

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