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2007年6月10日 (日)

感謝の気持ち

先日、大事なお客さんがうちにやってきました。
前の病院でかかわりのあった白血病の男の子です。小学校低学年で発症した彼はすでに成人しています。

彼は前に記事に書いたことのある『そらぷちキッズキャンプ』にボランティアで参加しています。話したいことがあるからと、訪ねてきてくれました。はじめは緊張していた彼ですが、たくさんのことを話してくれました。病気を乗り越えていこうと必死にもがいている様子がわたしにはよくわかりました。
彼にとっては『そらぷち』との偶然の出会いが大きな転機になったようです。横山清七先生と会えなかったことを心から残念がっていました。

ボランティアに参加して小児がん経験者とはじめて出会ったこと、話をしたことが大きな衝撃だったようです。これはわたしにも思い当たることでした。わたしが「がんの子どもを守る会」の当事者の会「フェロートゥモロー」に出会ったのは10年近く前になります。当時の職場の近くのホテルで小児がん学会が開かれていました。小児がん学会の最終日にはがんの子どもを守る会がかかわる公開シンポジウムが行われます。ここでシンポジウムの司会を務めていた岡先生とコンタクトをとったことがきっかけで守る会の総会に招待され、フェロートゥモローのメンバーの話を聞くことができました。それまでも「がんの子どもを守る会」の存在は知っていましたが、親の会であって自分には関係ないものと思っていました。そして、当事者同士で話をすることにこんなに大きな意味があるとは想像することもできませんでした。

はじめて自分の病気の体験を同じ病気の仲間に話すことができた彼も、わたしとまったく同じ気持ちだったんだろうと思います。看護の学生に体験を話したいと言う彼を前にして本当に頼もしいなあと感じました。家族に対して、当時のスタッフに対して、出会ったみんなに対して感謝の気持ちを素直に表現できる彼を尊敬します。

自分は小児がんにはなりたくなかったと今でも思います。でも、病気になったことも含めて今の自分があるのは間違いありません。病気になったことがすべてマイナスだなんて思うのは悔しいですからね。

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コメント

ピアカウンセリングとでも言うのでしょうか。
当事者同士でないと分かり合えない心のひだ、ニュアンスという物がやはり存在するのでしょうね。
そういう心から分かり合える仲間にみんなが出会えるといいですね。
そして、少しでもお手伝いできればと思うのですが。

投稿: ブース子2号 | 2007年6月11日 (月) 22時51分

同じような体験をした仲間との出会いがどんなに大切なことか、悩んでいる本人もなかなか気づくことができないですね。
「そらぷちキッズキャンプ」にしても「がんの子どもを守る会の当事者の会」にしても、まだまだ病気の家族に認知されていません。このようなブログでもささやかながら宣伝して、お手伝いしたと思います。

投稿: 管理人 | 2007年6月12日 (火) 17時08分

感謝の気持ちをどのように表現したらいいかを
考えているだけで、なかなか行動に繋がりません。
言い訳をして生きている自分を恥ずかしく思います。

投稿: ノクターン | 2007年6月12日 (火) 18時16分

先生、お久しぶりです。
いよいよ夏休みに入りました。
娘がお世話になっている大学病院の、小児科血液腫瘍外来の患者さんを対象に、夏休みにキャンプがあります。
患者とその家族が50人ほど参加されます。
また、教授、助教授を始めとした先生方、看護師さん、学生ボランティアの方など、総勢80人の大所帯のキャンプです(笑)
キャンプは、初めての試みです。
退院してから、外来でも会うことのなかった友達と再会できるので、娘は今からとても楽しみにしています。

投稿: みきママ | 2007年7月25日 (水) 23時01分

大学病院でキャンプを主催するなんて珍しいですね。しかもすごい人数!普段から知っている患者家族が対象だからこそ可能な事でしょうか。

楽しいでしょうね、きっと。

「そらぷち」の夢は難病の子供たちのための常設のキャンプ場を作ることです。

投稿: 管理人 | 2007年7月26日 (木) 18時12分

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