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2007年9月26日 (水)

ドラマ「そらぷち」

地元北海道テレビ制作のドラマ「そらぷち」がまもなく放送されます。北海道では9月29日の放送で、テレビ朝日系列のいくつかの放送局でも放送されるようです。日時は地方によって違うようなので、興味のある方はリンクしたHPで確認してください。残念なことに、首都圏での放送予定はないようですね。(追記 HPが更新されてテレビ朝日での放送予定が追加されています。10月5日金曜深夜3:50~)

そらぷちキッズキャンプについては以前も書いたことがあります。難病で闘病中の子や後遺症のために普段なかなか自然と触れる機会のない子供たちのために、医療スタッフが常駐する常設のキャンプ場です。北海道滝川市の丸加高原に建設が予定されています。

準備のためのプレキャンプが何度か行われていますが、わたし自身参加の経験はありません。今年はボランティア説明会には参加しましたが、キャンプに参加はできませんでした。

小児がんの経験者として、小児科医として、このキャンプの意義はよく理解できます。家に閉じこもりがちな病気の子供たちにとってどんなに楽しいものでしょうか。また、同じように病気と闘っている仲間たちとの交流はどんなに有意義なことでしょう。何としても成功してほしい試みと思っています。

本家アメリカでは俳優のポール・ニューマンの資金によって運営されているそうです。日本ではユニチャームの会長が多額の資金を提供してくれたそうですが、維持費を含めてまだ資金は足りていないようですね。このドラマがきっかけで少しでも善意が集まるとよいのですが・・・。

わたしは普段主人公が病気というドラマは見ません。なんだか嫌なんですよね。複雑な思いがあるので説明はしにくいですけど。でも、もちろん「そらぷち」は見ますよ。よいドラマに仕上がっているといいなあ。特に病気の子供たちやその家族が見て、そらぷちキッズキャンプに参加する意義を理解してもらえるような内容であることを願っています。

わたしは丸加高原に行ってきましたが、本当によいところですよ。

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2007年9月20日 (木)

道東の景色

かぜは幸いながらすぐに治りました。でも、前回のエントリーのあと1泊の出張に行って、帰ってきて当直して・・・。また週末は2泊で出張です。なんだかハードなスケジュール。

ここのところ毎月1回道東へ出張するのが定番になっています。行先はいろいろですけど、利用するのはいつも中標津空港。何かと話題の多い(?)ボンバルディアの飛行機なのが難点ですが、空の旅は大好きです。特に天気のよい日の中標津空港は最高ですね。オンネトーの神秘の輝き、雌阿寒岳の火口、阿寒湖、パンケトー、ペンケトー、屈斜路湖、摩周湖・・・とラッキーな日はすべてきれいに見渡すことができます。仕事に向かう途中ですが、最高の気分で窓にしがみついています。

道東の景色は本当にすばらしい。長く道東に住んでいて霧の街はいま一つ好きになれませんでしたが、道東の景色は懐かしく思います。

道央と、もうちょっと近かったらよかったのに・・・。

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2007年9月15日 (土)

カゼひいちゃいました

病気の後遺症なのか免疫力には自信がありません。
長く小児科医をやっていると、年中いろんなウイルスや細菌に暴露されるおかげで感染症にかからなくなるのが普通です。でも、自分はやっぱりダメなようです。
それでも一般小児科医をやっていた春までは病院でカゼを移されることはあまりなく、うちの子供たちがカゼをひくと移されるという状況でした。ただ、子どもたちも大きくなって最近ではカゼをひくことがめっきり減ったので、こちらもカゼをひくことが減ったようです。

あいにく今日は当直です。体がだるくてお昼頃はゴロゴロしていましたが、ポツポツと仕事があってなかなか休めません。

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2007年9月11日 (火)

交通事故と医療事故

昨日、札幌での死亡交通事故が報道されているのを見ました。

信号のない交差点で自動車と二人乗りの自転車が出合い頭に衝突し、運転していた女性が自動車運転過失致死傷で逮捕。しかし、自転車側に一時停止違反があったとの報道です。亡くなった高校生にはお悔やみ申し上げますが、これで運転者が逮捕というのもかわいそう・・・と思いますね。自動車側に速度超過があったのかは報道されていませんでした。

テレビで警察官が「見通しの悪い交差点では一時停止の義務はなくとも、徐行し安全確認を行うと道路交通法で定められている。」といった発言をしていました。いきなり飛び出してきた自転車を避けられなかったのは違反と言うことですね。これはきびしい。

ちょうど同じ日に、道内の1~8月の歩行者、自転車の死亡事故の半数以上で被害者側にも違反があったと報道されていたばかりです。この記事でも、歩行者側に違反があっても事故の主原因はドライバーにあり大半が処分されたとあります。

逮捕されたドライバーに同情してしまうのは、医療事故で時に民事、時に刑事で責任を取らされる医師の立場と似ていると感じるからでしょう。今回のような交通事故を防ぐためにはほとんどの交差点を徐行して通過するしかありませんが、現実的でしょうか?スピード違反をしていたのなら悪いでしょうが、乱暴な言い方をすれば運が悪かったと思ってしまいます。

医療事故の中には、居眠り運転に近いようなひどいミスというケースもあるでしょう。左右間違えて手術してしまったとか・・・。しかし、多くの医療過誤裁判の報道を見て感じるのは、これは避けられないだろうという同情です。見通しの悪い交差点では自転車が飛び出してくる可能性は予見でき、徐行していれば避けることができたというのと同様のケースが医療裁判に多いように思います。リスクの高い産科なんかは、雨の夜、道路に酔っ払って寝ている人がいたり、黒っぽい目立たない服を着た高齢者が横断歩道のない道路を横切っていたり、そんな危険な運転をずっと強いられているようなものです。

医療裁判では医師の鑑定書が判決に大きな影響を与えます。「見通しの悪い交差点は徐行し安全確認し通過する義務があった。」の発言と同じような鑑定書が提出された場合、医師側の敗訴となる可能性が高くなります。しかし、人手不足の産科医は徐行してゆっくり通過するような余裕なんてないんですけど・・・。

医師は傲慢で反省することがないと思っている人が多いかもしれませんが、それは間違いです。症例検討会議なんかでは、ずけずけと非難されることは日常茶飯事です。患者さんが亡くなって病理解剖になった場合、CPC(臨床病理検討会)と呼ばれる病理医と臨床医との間の検討会が開かれます。このディスカッションで、治療はパーフェクト!反省点はありませんなどと言う結論になることはあり得ません。あの時、こうすれば、この検査をしておけば、こんな議論がどんどん出てきます。しかし、反省点をたくさん指摘されたとしても主治医は非難されているのではありません。限られた時間、限られた情報の中で主治医は全力を尽くした訳ですから、非難される理由はありません。医療裁判で、このCPCの議論と同じレベルで鑑定書を書くえらい先生が多いように思います。主治医を非難するつもりはないのかもしれませんが、裁判長はそのようには受け取らないでしょう。

飛び出してきた自転車をはねてしまったドライバーに同情が集まるのは、ほとんどの人がその状況を理解できるからです。医師が医療訴訟で裁かれている医師に同情するのもまったく同じ理由です。残念ながら一般の人にも司法関係者にもこの状況をなかなか理解してもらえません。

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2007年9月 6日 (木)

殺人者

ロハス・メディカル ブログにアップされている大野病院事件の公判記録です。

福島県立大野病院事件第七回公判(1)

事故からすでに時間も経過し、逃げる恐れもなく、証拠隠滅の恐れもない加藤医師が逮捕された事はわたしたち多くの医師にとって衝撃的な出来事でした。

ちょうどお子さんの予定日を目前にした時期に、しかも診療中に逮捕となり、加藤先生は自分のお子さんの出産に立ち会うことができませんでした。この時期の逮捕は加藤先生の動揺を誘い自白させるためと勘繰られるのは当たり前でしょう。

この公判記録を見ていると、さらに衝撃的な部分がありました。

取り調べ中、検事が加藤先生を「殺人者」と呼んでいるんです。これを読んでいて、あまりの憤りで体が震えるほどでした。警察官が威圧的な取り調べで自白を誘うことはよく問題になっていますが、検事がこんなとはさすがに驚きました。

殺人事件の裁判で犯人の弁護側が殺意を否認することはよくありますね。殺意がなければ傷害致死となり罪が軽くなるからと理解しています。この事件は業務上過失致死を問うもの、本より殺意などあろうはずはありません。加藤先生が患者を救うために全力を尽くしたのは間違いないでしょう。

わたしたちができるのは患者を救うために自分ができるすべての力を尽くすことしかありません。その結果、救う事ができない場合も多く、辛く悔しい思いをし、あの時こうすればもしかした結果が変わったかもしれないと自問自答したりみんなで話し合ったりします。それが医師の仕事です。力を尽くした医師に対して「殺人者」という言葉を使った検事を到底許すことはできません。法律を操るエキスパートである検事がこのような発言をすることは糾弾されるべきです。酔っ払いが何も分からずに居酒屋でしゃべっているのとは訳が違います。

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2007年9月 2日 (日)

どんだけ働いたら許してくれる?

先週から病棟はバタバタ忙しくなっています。
月~火は泊りがけで出張、これは健診なので楽した。夜はビール飲んで温泉に浸かれます。僻地病院への出張だと夜の当番もありますから、夜もゆっくりはできません。

火曜の夜に家にもどり、木曜は当直でした。病棟は大変な状態でまったく寝られず。朝方1時間くらい横になりましたが、すぐ起こされました。そのまま金曜は勤務して6時半に帰りました。34時間の連続勤務(休息は1時間のみ)ですね。でも、新生児のDrが複数いる病院だからこそ、34時間の勤務後他のDrに任せて帰る事ができます。土曜は1日休んでまた日曜は当直ですけど・・・。

こんなのは勤務医としてはごく普通の生活です。

先週は奈良県でまた騒動が起きてますね。妊娠が疑われ出血している女性が救急隊を要請したものの、1時間半に渡り受け入れ先が見つからず、おまけに搬送中交通事故に遭い、結果死産となったそうです。
ちょうど1年前に当たる大淀病院の件のこともあり、大きく報道されています。
今回のマスコミの攻撃対象は主に奈良県立医大の産婦人科のようです。医大が患者を受け入れなかったことに関して、毎日新聞は余力があったのに断ったと報じ、産経新聞は主張(産経新聞では社説にあたる)で非難しています。

よっぽど腹に据えかねたのか、奈良県立医大はその夜の産婦人科がどんな状況だったのか公式に声明文をHPに掲載しました。これを読んでみると医大の産科医師がその夜どれだけの仕事をしていたのか、わたしたちにはよく理解できます。本当によくがんばっていますね、頭が下がります。彼らに相応しいのは労いの言葉であって、決して非難や罵声ではないはずです。
これだけ産婦人科医の過重労働が問題になっている昨今、記者だってどんなに産婦人科医ががんばっているか知らないはずはありません。

来年5月、奈良県立医大が総合周産期母子医療センターとなるとも繰り返し報じられていますが、その時まで彼らの気持ちが切れずに続いているか本当に心配です。認定されるために病棟の改修工事が行われベッド数が増えるはずですが、人が増える予定はあるんでしょうか?ベッド数なんていくら増やしたって、産科医を増やさなきゃどうにもならないでしょう。

地元北海道の周産期医療も厳しい状況です。奈良の心配ばかりしてられる状況ではありません。新聞では道立の「コドモックル」が昨日オープンし、周産期医療の充実がなんて報じられていますが・・・。実態は産科医、助産師、看護師を予定数採用できず、産科はほとんど機能しないとか・・・。NICUも増床分を稼働させるための看護師を確保できていないようです。医療は「人」です。周産期母子医療センターなんて肩書きや予算を与えたって何にも機能しません。

最後に、救急車の音が聞こえたら車は止めましょう!
救急車の事故は少なくありません。前の勤務地では自分のところに搬送中の赤ちゃんが車に突っ込まれ亡くなる事故がありました。マナー違反が目立ちます。歩行者もですよ!救急車が交差点に入っているのに「自分は青だから」っていうのか堂々と渡っている歩行者も目立ちます。

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