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2007年9月 6日 (木)

殺人者

ロハス・メディカル ブログにアップされている大野病院事件の公判記録です。

福島県立大野病院事件第七回公判(1)

事故からすでに時間も経過し、逃げる恐れもなく、証拠隠滅の恐れもない加藤医師が逮捕された事はわたしたち多くの医師にとって衝撃的な出来事でした。

ちょうどお子さんの予定日を目前にした時期に、しかも診療中に逮捕となり、加藤先生は自分のお子さんの出産に立ち会うことができませんでした。この時期の逮捕は加藤先生の動揺を誘い自白させるためと勘繰られるのは当たり前でしょう。

この公判記録を見ていると、さらに衝撃的な部分がありました。

取り調べ中、検事が加藤先生を「殺人者」と呼んでいるんです。これを読んでいて、あまりの憤りで体が震えるほどでした。警察官が威圧的な取り調べで自白を誘うことはよく問題になっていますが、検事がこんなとはさすがに驚きました。

殺人事件の裁判で犯人の弁護側が殺意を否認することはよくありますね。殺意がなければ傷害致死となり罪が軽くなるからと理解しています。この事件は業務上過失致死を問うもの、本より殺意などあろうはずはありません。加藤先生が患者を救うために全力を尽くしたのは間違いないでしょう。

わたしたちができるのは患者を救うために自分ができるすべての力を尽くすことしかありません。その結果、救う事ができない場合も多く、辛く悔しい思いをし、あの時こうすればもしかした結果が変わったかもしれないと自問自答したりみんなで話し合ったりします。それが医師の仕事です。力を尽くした医師に対して「殺人者」という言葉を使った検事を到底許すことはできません。法律を操るエキスパートである検事がこのような発言をすることは糾弾されるべきです。酔っ払いが何も分からずに居酒屋でしゃべっているのとは訳が違います。

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