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2008年9月23日 (火)

医療費削減どこまで

医療費:「包括払い」係数廃止 病院淘汰促す--厚労省方針

 厚生労働省は、1日当たりの医療費が定額のDPC(入院費包括払い)病院に、収入を保証する目的で設定している「調整係数」を、10年度から段階的に廃止する。代わりに地域の開業医と連携し、退院患者のケアを引き受けてもらうなどの役割分担を進めて、入院日数を短くした病院が増収となる新係数をつくる。病院の再編・淘汰(とうた)を進め、医療費削減につなげるのが狙いだ。【吉田啓志】

 DPCは1日当たりの医療費を定額とし、患者に必要以上の注射や検査をしても病院の収入が増えないようにする制度。医療費削減のため03年に始まり、全国約9000病院の16%に当たる1428病院が導入(準備中も含む)している。

 ただ、収入が前年度を下回らないよう報酬をさじ加減する調整係数が病院ごとに設定されている。初年度にDPCを取り入れた病院は、導入前より平均3%収入が増えた。調整係数のおかげで増収となっている病院も多く、厚労相の諮問機関、中央社会保険医療協議会でも「国民の理解を得られない」との指摘が出たことから廃止に踏み切ることにした。

 しかし、一気に廃止すれば「多くの病院がつぶれる」(厚労省幹部)ため、新しい評価に基づく係数を設ける。「地域での機能分化と連携」に積極的な病院は収入が増え、消極的な病院は淘汰されるよう促す。

以上、毎日新聞からの引用です。

やっぱりな・・・という印象ですね。「国民の理解が得られない」などと書いてありますが、最初からの筋書き通りでしょう。白々しいなあほんとに。
神様になって国民をコントロールするシミュレーションゲームでもやってるつもりなんでしょうかね。医療者以外はこの記事を見ても何のことかわからないでしょう。いまいちな病院が淘汰されてつぶれて、いい事と思われちゃうんですねきっと・・・。
新聞の役割は何なんでしょうか?官僚の発表を言われるがままに記事にするだけ?
北海道の地域でがんばっている病院がこの結果どうなることか・・・。住民は『淘汰』なんだからしょうがないとあきらめるられるのかな。

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2008年9月12日 (金)

幼児が一番死ぬ国・日本

こんなショッキングなタイトルの記事が先月の読売ウイークリーに掲載されていました。(わたしはこの記事を読んでいないことをお断りしておきます。)

日本の周産期医療は世界一などとわたしも書いたことがあるかと思います。実際には日本の新生児死亡率、乳児死亡率はシンガポールに続いて世界2位です。
ところが1~4歳の幼児死亡率は決して誇れる数字ではありません。世界では21位です。21位ですから上位ではあるものの他の年代に比べてよくないのは間違いありませんし、いわゆる先進国の中では下位になります。

なぜ1~4歳での死亡率が高いのか?たくさんの要因がからむことで単純な結論にはなりません。

わたしたち新生児科医にかかわることとして気になるのは、無理な延命治療のせいで外国では0歳で亡くなっている子が1歳すぎにキャリーオーバーしている可能性です。実際の調査の結果を見ると、1~4歳で亡くなった子の3割弱は先天的な病気(先天性の心臓病や染色体異常など)あるいは早産や仮死など出生時の問題によるものです。ただ一度も退院できずに亡くなった子の割合は少なく、無理な延命治療のせいとまでは言えない印象のようです。

他にどんな要因があるのか?一つには事故による死亡が多いことです。交通事故、溺水など。交通事故で防がなくてはならないのはチャイルドシート不使用による事故死です。溺水は1~4歳の死亡原因の3%を占めます。幼児がいる家庭で風呂に水を貯めたままは危険ですね。水の節約より子供の命が大切であることをもっと広める必要があります。

急性の病気による死亡の中では脳症が多いのが特徴のようです。日本では一時インフルエンザワクチンの接種がほとんど行われず、大流行により多くの幼児が脳症で亡くなりました。数年前からは再びインフルエンザワクチン接種率が上がってきていますから新しいデータではおそらく減少しているだろうと思われます。

もう一つ大事な原因として、小児救急の不備を挙げなければならないでしょう。ここで言う小児救急とは発熱でかかるような夜間外来のことではありません。脳症であればけいれん重積の子が集中治療を受けられる病院、交通外傷の重症児を受け入れて集中治療のできる病院のことです。小児の集中治療をできる病院が少ないことは以前から問題視されていますが、一向に改善される気配はありません。多くの子ども病院は慢性疾患の治療を行うところであり、重度の外傷の子どもを治療できるところはほとんどないのが現状です。子どもの集中治療には各科の小児専門医が必要で、小児科医だけではどうにもなりません。大人の救急救命センターが1~4歳の幼児に対応するのは困難と思われます。当然ながら現在の医療制度では採算の取れる部門にならないことは明白ですから行政の主導が必要です。

詳細な分析と結果を今後に生かすことを、厚労省に期待したいですね。

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2008年9月 9日 (火)

「小児がんと生きること」10年

このブログの前身である同名のホームページをご存じの方も多いかと思います。正確な日付を忘れてしまったんですが、「小児がんと生きること」を立ち上げてまもなく10年になろうとしています。

ホームページの時代もブログになってからも、気が向いた時に更新するくらいであまりまめにやっていなかったのがここまで続いた理由でしょうか。
そもそものはじまりはその年、札幌で小児がん学会が開かれた事。当時働いていた病院から近いホテルが会場でした。学会員でもないわたしでしたが、公開シンポジウムのポスターをたまたま目にして少し早目に職場を後にして会場に向かいました。そのシンポジウムの司会をしていたのが「がんの子どもを守る会」の北海道支部でお世話をしてくださっているDrでした。そのことをきっかけに自分も「がんの子どもを守る会」と関わることになりました。
自分は神様は信じませんが運命的な出会い、出来事はあるものだなと思っています。

当時、結婚して子供が生まれたばかり、自分の中では大きな変化があった時期でした。後になって振り返ってみると、病気になってからずいぶん時間が経ってはいたものの精神的にしっかり吹っ切れたのはその頃かなと感じます。

今の自分は仕事もそこそこ忙しくなかなか自由になる時間がありません。自由になる時間は自分と家族のために使っています。
「がんの子どもを守る会」としての活動はまったくしていないのが現状ですが、ホームページやブログを見てくれた人が将来に希望を持つお手伝いができたらよいなと思います。

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