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2008年10月11日 (土)

裁量労働従事者

たくさん回ってくる書類の中に「裁量労働従事者自己診断カード」なるものが・・・
6か月に1回、健康状態、勤務状況を自己診断カードに記載して提出しろと書いてあります。でも、去年はこんな通知来た覚えないけどなあ。今年から始まったのか?

裁量労働者とはまた都合のいい言い方があるもんですね。24時間365日、NICUを維持するのにどんな裁量があるって言うんでしょう。近頃、マックやら、いろんな裁判の報道がありましたね。経営者にとってはいい制度だこと。どんなに働いても個人の裁量ってことですから。

最近6か月の勤務表を眺めてみるとずいぶん働いてるなあと思います。試しに先月9月の勤務時間をざっと計算してみると340時間くらいになります。週80時間を超えて病院にいたことになります。ここの勤務体制は当直ではなく夜勤となっているんですが、休憩時間をどの程度と判断するかは難しいところですね。寝られる日もありますから。でも、340時間病院にいたってのは何とも長い・・・。24時間×30日は720時間。ほぼ半分は病院にいたことになります。

これで去年の春までいた地方のNICU時代より楽になったなあと感じるのは、あまりに感覚が麻痺していますね。楽になったと感じる要因は当直の日以外ほとんど呼び出しを気にする必要がないこと。事実上、いわゆるオンコールがないことですね。これは医師以外にはなかなか理解できないことかもしれません。

こんな異常な状態で辛うじて維持されている多くのNICUが今後どうなっていくのか?西の方では世界最大と言われたNICUが機能を停止したなんて噂を聞きますし、首都圏でもフル稼働できないNICUが出ているそうです。札幌市では周産期救急のコーディネーターを夜間急病センターに置いたことで、市長は『たらい回し』が改善されるなんてコメントを出しましたが理解不足にはあきれるばかりです。

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コメント

先生のだいぶ前の記事にもありましたが、
この周産期の妊婦さんの事件が前にありましたよね。
それについては、
私がちょうど妊婦だったころの話なので、
すごく興味深く、ニュースを見て、
主人とよく話し合いました。

難しいことはわかりませんが、
やっぱり、この事件は、
妊婦さんにも問題が大アリだと思いました。
もちろん、産婦人科の先生が何か重大なミス(100人のうち1人も間違わないようなミス)をしてしまったのなら、
素直に謝ってほしいけど、どうしても難しいケースってあると思います。
ましてや、お産って、十人十色というか、もう
何が起こってもおかしくない!っていう瞬間ですよね。

ちょうど産婦人科にかかっているときだったので、
お腹にエコーをあててもらいながら、
先生(私の地区では人気の産婦人科個人クリニックの先生です)と
お話してましたが、
もうたまらない!ってグチられてました。
ただでさえ、大変なのに、裁判だの何だのなってきたら、
ますます産婦人科が減る~~~って。
亡くなられた赤ちゃんや妊婦さんは、もちろんかわいそうですが、
やはり、避けようもないトラブルはありうると。

昔は、お産は死ぬか生きるかの大仕事だったのが、
現代の医療の進歩で、死なないのが当たり前みたいになってきているのも
問題だと。
何かあったら、医療ミス!って言われたらたまらないと。

そのお話を聞いて、ほんとだよなl~~って思いました。

飛び込み出産?とか、検診をきちんと行ってないとか、本人にも
悪いところたくさんあると思います。

なんか、文章が稚拙で、すみませんが、
思ったことを書きました。


投稿: たまこ | 2008年10月14日 (火) 22時29分

一番の問題点は産科医も新生児科医も医師数が足りないことです。コーディネーターがいればいくらか早く搬送先が決まるでしょうが、すべての病院が受け入れ不可の状況は当然発生するでしょう。
今回はじまった制度では、妊娠何週かわからない未受診妊婦は例えベッドがいっぱいであろうとDrが重症患者さんにかかりきりであろうとすぐに受け入れ先が決まります。
ところが、きちんと受診している妊婦の場合、市内で受け入れ先が見つからず遠くに搬送される可能性があるんです。
暫定的な取り決めとはいえ未受診妊婦の方が優遇される制度となっています。

市長のコメントにカチンときたのは、言葉の裏に「医者がさぼりたいがために断っている」というような医者性悪説が見え隠れすることです。
邪推かもしれませんけど、疲れていると被害妄想にとりつかれるのかもしれません。

投稿: 管理人 | 2008年10月16日 (木) 18時16分

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