NICU増床
昨年から妊婦、新生児の受け入れ困難事例が相次いだことが社会問題となっています。その中で妊婦を受け入れられない理由の半数以上がNICUベッドの不足であることが徐々にクローズアップされることになりました。
NICUで働くのは小児科医の中でも新生児を専門にする新生児科医です。通常、小児科医としての修行を終え小児科専門医を取得し、そこから新生児専門医としてさらに修行をすることになります。自分が新生児専門医としてある程度独り立ちできたと思えたのは医学部を卒業してから10年以上経ってからです。
北海道は地理的に非常に厳しい条件を持っています。首都圏であればNICUと呼ばれるところには専門医が数人、その下に修行中の若者が数人。どんなに少なくても5人、多いとこでは10人以上のスタッフを抱えています。(そうじゃない所があるのも承知していますが)しかし、北海道の地方ではほとんどの施設で専門医は1人だけ。(他の小児科医が助けてはくれますが・・・)札幌ですら専門医1人のNICUが存在します。
どこもそうですが、北海道もNICUが足りない。ほとんどの時期は問題ないのですが、患者数には波があります。まれにやってくる大きな波に耐えられるNICUベッドはないのが実情です。社会問題化したことで、NICUを増やそうという動きが広がっています。国からも市からもお金がやってきます。でも多くのお金は機械にしか使えないお金・・・人件費になるお金はもらえません。まあ仮に人件費になるお金をもらえたとしても新生児科医がいないんですけどね。大学でNICUを増床するにあたり、「地方から医師を引き上げることはないように」とのお達しです。
ならどうしろと・・・新しく育てろってことですよね。
必要なのは新生児科医だけではありません。看護師にとってもNICUは非常に高度な専門的知識を必要とします。重症児を看るにはかなりの期間を要します。
本日からうちのNICUも増床して再スタートです。行政は責任を果たしたことになり、マスコミは自分たちの報道のおかげでNICUが整備されたと自画自賛・・・。
NICUでの仕事は本当にやりがいがあります。それだから、がんばっていられるんですけど。でも、連休が1回もないGWの勤務表を眺めていると・・・何とも言えませんね。
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コメント
NICU増設されたんですね・・。しかし、根本的な問題の解決にはあと何年かかるんでしょうか・・。スタッフ、赤ちゃん、お母さん・・みんなが安心して生きていける時代が1日でも早く来るといいですよね。
投稿: | 2009年5月 2日 (土) 01時56分